![]() はじめに |
|
ここではリアス・アーク美術館に収蔵されている作品から選考した43点の作品を紹介し、それぞれの作品について解説しています。 美術作品には人間と同じようにそれぞれの「生い立ち」があります。その「生い立ち」は作品を制作した作家の「生い立ち」でもあります。作品を知るためにはそれを作った人がどのような人なのかを知る必要があるのです。人間は環境によってつくられてゆきます。環境とはその人を取り巻く時代や社会、自然、人間、文化など様々な要素を意味します。その環境によってつくられた作家が作品を制作するということは、つまり環境が作品を生み出しているということに他なりません。 美術作品を鑑賞するということは、現在、過去の時代、文化、社会などの環境に触れることを意味します。人間関係と同じで、単に表面的な作品の表情を見るのではなく、なぜ作品がそのような表情をしているのか、そこを考えながら見てゆくことが大切です。そうすることで未来につながる付き合いが可能になるのです。 ここからの作品紹介では作品の写真だけではなく、作家を取り巻く環境のことなど、やや長めの文章を添えています。一つの美術作品を通して見えてくる世界は本来無限の広がりを持っています。しかしその広がり方を決定するのは鑑賞者なのです。「自分自身が作品からどれだけ広い世界を見出せるのか!」、そのような可能性を期待しながら読み進めていただきたいと思います。 |
|