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![]() 作家と作品について: 佐々木徳郎は1935年宮城県気仙沼市生まれ、現在も気仙沼市で農業を行いながら写真を撮り続けている写真家です。佐々木の代表的な作品は1955年から30年以上にわたって撮影された水梨地区の写真群で、1994年に写真集「百姓日記」として自費出版されています。ここに掲載した写真も同写真集に収められている作品です。 「百姓日記」は農業を中心に日々の生活が営まれてきた水梨地区の日常を、この土地で生まれ育ってきた佐々木の視点で捉えた写真集で、戦後の日本が大きくその社会構造を変化させていった時期の一農村風景を記録した民俗資料としても非常に優れた作品集です。 佐々木が写真に興味を持ち始めたのはまだ10代のころだったと聞いています。ちょっとした写真ブームの時代で、佐々木も憧れから写真を撮り始めたのです。現在のように使い捨てインスタントカメラなど考えられない時代で、機材も相当高価なものでした。それでも同世代の仲間とともに佐々木は写真にのめり |
![]() 込んでいったようです。 佐々木の作品には人々の暮らしが記録されています。川で遊ぶ子供の姿や、生活のパートナーでもあった馬と青年、農作業をする婦人の笑顔など。どの写真からも、人々の豊かな表情がうかがえます。 現在、私たちの暮らしは物質的には非常に豊かになりました。しかし佐々木の作品から見えてくるような愛情あふれる人々の暮らし、心の豊かさは少しずつ失われていっているのかもしれません。私たちはあらためて自分が暮らす場所をじっくり、ゆっくり見つめてみなければなりません。そして失われつつある大切なものを心に留め、伝えてゆかなければならないのです。 |