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作家と作品について: 福田憲史は1950年、宮城県気仙沼市生まれ、現在同市在住の陶芸家です。縄文の時代から現在まで、人類が生み出してきた造形物の中でも非常に歴史の古い陶芸には、その歴史に裏付けられた様々な様式があります。生地となる粘土の成分の違いや焼成温度の違いだけでも焼きあがる作品は全く違ったものになります。大きくは陶器と磁器に分類されますが、陶器は生地が多孔質で、ガラス質の釉薬をかけることで水の浸入を防いでいます。磁器は焼成の際、粘土の粒子が完全に溶け合い、ガラスに近い質感になります。白磁、青磁などが一般的で、焼き上がりは白に近い色になります。基本的に陶芸作品は工芸品であり生活に使用される器などを意味しますが、現在では陶芸によって製作された彫刻(陶彫刻)なども一般的です。 福田の作品は陶器です。生地その物が持つ風合いを大切にし、最低限の目止めが施された器にはついつい手にしたくなるぬくもりが感じられます。器の表面には幾何学的な文様が施されています。この文様は生地の上に描かれているものではなく、それぞれの色ごとに性質の違う土が埋め込まれたものです。つまり、平らな生地の表面に凹凸をつくり、凹みの部分に別な土を埋め込むことで多彩な文様を表現しているのです。このような技法は象嵌(ぞうがん)と呼ばれています。表面に釉薬で文様を描く何倍もの手間と根気を必要とするこの技法は、焼成の際に亀裂が入りやすいなどの失敗も多く、非常に高度な技術を必要とします。しかし、土の色をそのまま装飾の色として使用することで独特の温かみが表現できるのです。 |
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